2011年3月10日木曜日

5日「親子で!紙すき体験」実施しました

 
3月5日に「親子で!ものづくり体験!」を実施しました。
 
今回は「紙すき体験」を1組4人でのんびり行いました。
 
 
「紙すき体験」というと、よく牛乳パックを使って行われたりしていますが、
  
森の家では昔ながらの作業に少しでも触れてもらうため、
 
木の皮を剥ぐところから体験してもらっています
 
 
今回使った木は、「ミツマタ」という木。
 
これは昔から紙の材料として使われ、丹沢には各所で生えています。
 
例年3月中旬~下旬に花の見ごろを迎えるのですが、
 
今年はまだほとんど咲いていないので、
 
見ごろの時期がずれ込みそうですね。
   
満開時のミツマタ
  
 
 
さて、紙すきをするためには、いろいろと下準備が必要です。
  
まずは、木を鍋に入るサイズに切ってもらい、
 
鍋で煮てから皮を剥いでいきました。
   
細い枝はキッチンバサミで充分切れます
   
 

茹でた木の皮は気持ちよく剥げます
 
  
きれいな白い紙をつくるためには、黒い表皮をさらに剥ぎ、
 
白い皮だけにする必要があります。
 
今回は黒皮を10円玉でこすり、表皮を削り落とすようにして
 
白い皮をつくっていきました。
  
 
表皮を削り取っていきます
   
 
この作業が一番の難所といっても過言じゃありません。
 
なぜなら、はじめはスクラッチ気分で楽しいのですが、
 
単純作業が続くので、しだいに飽きてくるんです・・・(^^;)
    
なので、表皮を削った白皮を細かく切る作業も並行して行いました。
 
  
その後、炭酸ナトリウムを溶かした水で煮ます。
 
そうすることで余計な成分や汚れが溶けて繊維が白くなり、
 
また、木の繊維もほぐれやすくなります。
 

煮るとアクが出てきます
 
  
さてさてまだまだ下準備は終わりません。
 
炭酸ナトリウム水で煮た白皮を水洗いをし、
 
今度は繊維をほぐすためにハンマーで叩きます。
 

 
 
飛び散らないよう布に挟んで叩いていくと、
 
繊維がつぶれて団子のようにまとまってきます。
 
たたいてぺちゃんこになったミツマタ団子
  
 
これをさらにミキサーで繊維をバラバラにしたら、
 
ようやく紙すきの材料のできあがりです!
  
この材料を木枠の中に入れたら、いわゆる紙すきの本番です。
   

木枠に好みの厚さになるよう材料をいれて平らにします
 
 

水っ気をとったら木枠の網からはがしていきます
 
 

ゆっくりゆっくり慎重に・・・
 
 

うまくはがせたら、後は乾燥させて完成です!
これまでの準備の時間に比べると、
紙すき自体はあっという間に終わります。
 
 

乾燥させるには時間がかかるので、
水取り用紙にはさんで持ち帰ってもらいました

 

うす~い紙づくりにもチャレンジ!
今回は材料をきれいに使いきりました。
 
  
  
「なんだかエンドウマメみたいな匂いがする!」
 
「すごくうすい紙がつくれたよ~。」
 
「草木で染めた和紙づくりもやってみたいですねぇ!」
 
  
あくまで「体験」ということで、今回は駆け足で行いましたが、
 
昔ながらの手順にしたがって乾燥や漂白などを行うと
 
本当は何日も何日もかかる作業なんです。
 
けれども、今回のような短い紙すき作業の中でも、
 
いろいろなことを感じるきっかけがあったならうれしいです。
 
 
今後も定期的に紙すき体験は開催していく予定ですので、
 
興味のあるかたはぜひご参加ください。
 
お待ちしております!
  
 
(はらしま)
 
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この行事は原則毎月第1土曜日に行っております。
 
 次回は4月2日(土)「木のストラップづくり」です。
開催時間:10:00~12:00 参加費:500円
 
 ご希望の方は他の日程でも開催いたします。
詳しくは札掛森の家までお問い合わせください。
Tel : 0463-75-4896 Fax : 0463-75-4897
   
他にもいろいろな自然体験を行っております!詳しくは下記リンクへ!
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